・ この「男前燐寸」の前についている文字は 炎に更に火を加えた、
・「ぼのぉぉおお!!!!」っと読むそうです。変換で文字が出てこないのが残念です、、、
・(男気を込めて言ってみて下さい!!) Say、「ぼのぉぉおお!!!!」 (原文ママ)
スミマセン、ちょっと何言ってるか分からないデス・・w
通販サイト amazon で販売されている “マッチ” についての説明文である。
出品者がアジア系?か何か海外の人なのだろう。amazonなどではよく見かける珍文である。珍文の名に反して珍しいことではない・・。
むしろ “マッチ” のような(ある意味)危険物が通販で買えることの方が驚きだった。
しかし、それにしても・・
・ 写真はイメージです。表示価格は一個の価格です。¥680円
高けーなオイ! マッチの値段じゃねーだろ それは! ・・と思うのだが、マッチはマッチでも普通のマッチではなく「ロウマッチ」である。
「ロウマッチ」とは、要するにマッチ箱の横にある発火ヤスリを必要としない、マッチ棒単体で発火可能なマッチのことである。 昔の西部劇など古き欧米を描いた映画などで、男優が靴のかかとや柱の側面に擦りつけて着火していたアレである。
今時 こういう感覚は通じようもないが、当時 何となくカッコイイ!と思えたアレである。w
「ロウマッチ」の原型ともいえる “単体発火マッチ”、 発明・流通当時は先端の薬剤に毒性の高い “黄燐” が使われており、後に “黄燐マッチ” と呼ばれた。 毒性の影響から健康被害が顕著になり、20世紀初頭には黄燐の使用が世界的に禁止され、以後、よく知られ箱のヤスリを使用する “赤燐マッチ / 安全マッチ” に置き換わっていった。
後に販売される「ロウマッチ」は初期の “単体発火マッチ” のように黄燐を用いず、赤燐マッチの先端に発火薬である “硫化燐” が塗布され、機能するので安全であるそうだ・・たぶん・・。
古き遺産とも思える「ロウマッチ = 単体発火マッチ」が未だ販売されているのは、アメリカでの需要があるからなのだそう・・何に使うんだろね・・?
アメリカでの需要に対して 製造国である中国か何処から、一部日本向け用途違い(多くは気分的なもの)ニーズで(ボッタクリな値段で)出品販売されている・・というのが上記の実情といったところではなかろうか・・。
転倒時の自然発火などの危険性もあった “単体発火マッチ”、 日本でも私たちが知る昭和の時代には(進駐軍絡みを除いて)ほとんど見かけることはなかった。
日々の生活に根付いていたのは小さなマッチ箱 “安全マッチ” だった。
昭和30〜40年代は まだ喫煙以外にもコンロや風呂釜の着火など、マッチは生活用品の一部であったから、どこの家にも小さな・・もしくは大箱のマッチ箱があったものだ。
大箱はともかく、小さな箱の方は一般家庭から飲食店などにも置かれ、日常 誰でも目にするものだけに “広告スペース” として活用され、ありとあらゆる業種の宣伝や意匠が凝らされた。 いわゆる「マッチ箱アート」というやつである。
先日の「牛乳」の蓋よろしく、国内はもとより欧米諸国にもそのコレクターは多い。見ていても飽きないよね・・(^^)
広告媒体と化したマッチ箱だが、40年代後半辺りから「ブックマッチ / 紙マッチ」が登場し、喫茶店や旅館・ホテルなどに添え置かれることが多くなった。銀行なんかにもあったかな・・。
構造がボール紙なので少々脆く、風呂釜などへの着火には躊躇われたが喫煙などの用途には過不足なく、薄さによる携帯性から重宝されたが、それだけに喫煙人口の減少に伴い行き場を失い、現在はマッチ箱よりもその姿を見ることは難しくなった。
引きちぎって使い、あとに残る紙カバーは捨ててしまうので マッチ箱型よりも残存数が少ない。その希少性から こちらも蒐集に余念のないコレクターがおられるようだ。
前回の “ライター” 同様、マッチもその需要は一部キャンプ用途などを除いて下降の一途。いずれは消え去る運命なのかもしれない。 「今の若いモンはマッチの擦り方すら知らん!」と言われるが、使ったことがないのだから知らなくて当然でもある。
いつかは世の全ての人が「マッチって何それ?」の時が来るのだろう・・。
最後になったが・・、普通の安全マッチから “単体発火マッチ” を作る方法を知っている。子供の時覚えた。 少々危ないが一度作れば柱などに擦りつけるだけで着火する。
知っている人は知っているし、危険文案だの何だの言われるのが嫌なので ここでは作り方は書かないが・・、全く 子供というものはロクなことを考えない・行動しない、素晴らしい発明家でもある・・。
期せずして、前回に続き喫煙絡みの記事となってしまった。タバコ嫌い・ヤニ嫌いの方には申し訳無い・・m(__)m