以前「コソコソマン」などで、少々 お小言を貰いかねない動画(※ 版権的に・・現在は差し替え済み)を一時的に貼ってアタフタしていたが、今記事もある意味、掲載が微妙である。 別に法に触れるわけではなく、危険や思想影響にも与しない・・とは思うのだが・・。
・・まぁどんなことでも文句を付け始めればキリがない。 “お前が” “俺が” “私が” ・・世は “自らこそ正義” な主義主張の渦である。 “大勢に良き” と聞こえる主張には逆らう術もない。Google も Facebook や 他のSNS、企業や行政も、心象優先にして このような主張には些細な疑問さえ呈さない。
かくして “正義の主張” は向かうところ敵無しに力を付け続けてゆく・・。
そして それに僅かでも反すると見做されたものは、あっという間に非難の嵐に晒されてしまう。
個性だの価値観の多様性だの叫ぶ割には、随分といびつな社会様相となった気がするのは私だけなのだろうか・・。
ダラダラと前置きを置いてしまったが、要するに「モデルガン」である。
特に明記はしないが、後の時代に主流となる樹脂製のものではなく金属製のやつである。
日本のFacebookでは まだある程度 容認されているようで、モデルガンやエアガンにまつわるグループや個人のページも有るし、まぁ何とかなるだろう・・。
(銃大国 アメリカのSNSなどでは、グループの作成はおろかモデルガンor実銃の如何にかかわらず、画像の掲載にも大きな制限がかかるそうだ。お国柄ゆえ特に敏感なのだろう)

昭和40年代を中心に様々な精巧なモデルが登場、幾度となく規制を受けながらも現在も細々とながらも生き続けている。 昭和時代には私も好きで一時は10丁近く持っていた。 夜学(夜間大学)に通っている時、金欠でみな売り払ってしまったので現在は1丁も残っていないが・・w。
「国際産業」「ハドソン産業」「中田商店」「東京MGC」「東京CMC」「東京マルイ」「マルゼン」「六研」「ウェスタンアームズ」、様々な製造メーカーが様々なモデルを製品化し、モデルガンはひとつの業界を形成していた。
驚くべきは、あれだけ度重なる法規制、マスコミの槍玉にもかかわらず、何社かは今でも小規模ながら運営を継続していることだろう。
言い方は微妙?だが、日本人にとって馴染み深い / 人気のある銃(拳銃)とは何だろう?
ルパン三世で知られた “ワルサーP38″、007初期のアイテム “ワルサーPPK”、旧ドイツ軍御用達の “ルガーP08″、米軍絡みで見掛けた “コルト・ガバメント”、そして、映画「ダーティハリー」で圧倒的な存在感を示した “S&W M29 44マグナム” あたりだろうか? 西部劇の好きな人には “コルトSAA.45 ピースメーカー” かもしれない。
好みの差こそあれ、いずれのモデルも銃史に残る名銃である。
また、どれも古いモデルなので近年の機能的な銃に比べて、大時代的なスタイルともいえるが、それだけに重みと味わい深さを感じる。
私にとって初めてのモデルガンは “PPK” であった。まだ小学生低学年の頃。 規制前なので色は酸化による黒染め、銃身も提示ピンのみの貫通型であった。 小型とはいえ子ども心にも、ズシリとした重みと機械的な動作感に緊張感を持ったものだ・・。
残念ながら “ブローバック” ではなく、モデルガンならではの連携ダブルアクションであったが、火薬(赤玉)をカートリッジの頭に詰めて連射した時の(オヤジが撃った)強烈なイメージは、今も脳裏に焼き付いて離れない。
“ワルサーP38” が好きだった。特に当時 放送していた「スパイ大作戦」に登場する組織 “アンクル” が使う “アンクルスペシャル” がカッコイイ!と思っていた。小中学生の頃にはさすがに高価で買うことが出来ず、「東京マルイ」の模型ガンを作って我慢していた。
ハリー・キャラハンで知られた “M29″、その後の “オートマグ”、”コルト・ガバメント・ゴールドカップ”、”ウッズマン・マッチターゲット”、”モーゼル1916″、”SIG”、そして “Vz.61 スコーピオン” や “UZI” “レミントン・ショットガン” にまで手を出して、そろそろ「寸詰まりの法則」のごとく、よりマニアなモデルに移行しかけていた頃、上記の金欠によって全て放出してしまった・・。
昭和50年代も後半、いよいよもってモデルガンに対する締め付けが厳しくなる世相も、手放すことを後押ししたのだろう・・。
実は “実銃” を撃ったことがある。ハンドガンではなく、オーストリア製 “ステアAUG” という “アサルトライフル” である。映画「ダイ・ハード」で悪役方 “カール” が使っていた銃としても知られている。
そんなマニアな銃をどこで撃ったのかといえば “中国” である。
30年近く前、単身赴任で北京に行かされていたとき、休日の気晴らしとばかり知人に連れて行ってもらった。 人民解放軍の基地が外国人観光客相手に実銃射撃を生業としていた。要するに国軍のサイドビジネスである。
元々 興味があったし滅多にない機会なので40発ほど撃った。約2万円也。当時の現地の人の2ヶ月分の給料位か・・。 ある意味、無茶苦茶な状況であったろう。
実銃射撃の感想といえば・・正直、あんなもんバカスカ撃ちまくって戦闘するなんて、正気の沙汰じゃないな・・といった感じ。 イヤマフ(防音具)付けてるのに “鉄製のフルフェイスヘルメット被って、上から金づちで殴られている気分”・・、標的に当てる当てない以前に、鼓膜と脳みそがダメになりそうだった・・。
私と “銃・モデルガン” との関わりはそれが “有終の美?” だったのだろう。
今も銃器に美しさや憧れはあるが、それ以降 手にしていない。
金属製モデルガンは現在も限定的少数ながら生産されることもあるようだ。
先にも書いたが、製品の形態を変えながら幾つかの会社は今も運営を続けている。
・・が、 どう能書きを並べたところで所詮は “人●しの道具”、銃も戦車も軍艦も戦闘機も等しく、時に人や国土を守るものとなり得ると同時にやはり “人●しの道具” でもある。いずれは、より圧迫の増す世の趨勢となってゆくだろう。
しかし、それでも それらに憧れを抱く・・、敵を打ち砕く圧倒的な力と速さ、鉄の強靭さと鈍い輝き、子どもの如き男のロマンだけは、男性諸氏から失われてしまわないことを願うばかりなのだが・・。