m(__)mパチネタ続く

先日の “偽ウルトラマン” の記事を書いた後 あれこれ考えていたら、そもそも、あの時代は偽物に溢れていた時代だったようにも思えてきた。 なので申し訳ない、パチモンのネタでもう一編続かせていただきます。

ここ10~20年ほど前、インターネット上で取り沙汰されていたものに、(主にアジアの国々で)横行する模造商品や、有名キャラクターの無断盗用などがあった。 アメリカのディズニーキャラや、日本のアニメに登場するロボットなどが堂々と、なおかつ、質の悪い真似方で盗用され、見る者の失笑を買っていたのだ。

要するに こういう感じのやつである・・。

誠にザンネン極まりない風体で、呆れることこの上ない有り様であったのだが、これを手放しで笑っていられるのは、やはり 昭和も末か平成時代に生を受けられた年代以降の方々であろう。 何故なら 昭和も30~40年代、いや50年代に至るまで、日本の状況も似たか寄ったかな様相であったのだから・・。

 

元々、明治の始めから、それまでの和漢基礎の文化をかなぐり捨てて大幅に舵を切り直し、先進国家であった欧米文化を旺盛に吸収、昭和の敗戦以降はそれこそ “追いつけ!追い越せ!” で、欧米の合理主義、アメリカの豊かさを標榜して走り続けてきた日本。

復興も形を成し経済も軌道に乗りはじめるころには、先進文化の端々を剽窃して商売とする側面は多々あったのだ。

文化や技術の習得には先ず “真似” から始める。真似から始めたものに創意工夫を凝らして元のもの以上の境地、そこから更に独自・オリジナルなものを生み出すまでに達する・・。これは習得の常道である。

しかし、閉口され糾弾の対象となるのは、創意工夫も独自性を生み出す努力も一切放棄して、オリジンが持っている知名度や収益性のみタダで頂いてしまおうという行為だ。
最たるものが前回も記した “コピーブランド商品” などであろう・・。

 

法的な問題、オリジンの損害は論を俟たぬものとして、この記事では “完全に購買者を欺き稼ぐ” ために作られる “精緻なコピー商品” ではなく、 “誰が見たって判るだろ!” レベルの稚拙コピー商品を扱いたい。

要するに こういう感じ・・(再)。

© 真鍋譲治「キャラバン・キッド」

何というか まぁ・・「Mickey Mouse(ミッキーマウス)? 違うよ!? これは Mikey Mouse(マイキーマウス)だよ!?」の類である。ふざけんな!と言いながら笑いも誘いそうなやつである。

多くの場合 こういった低練度の模造品は、その国の文化の発展途上時期に頻出する。 言い換えれば 日本でこのような商品が溢れていた頃は正にそれにあたり、その40年後のアジア諸国の状態が、冒頭で書いた近年の有り様となったのだろう。

程度の低い模造品と言ってもオリジンが被る被害に変わりはないのだが、このような商品が街に氾濫している時期というのは発展途上であるがゆえ活気に溢れてもいる。 どこの国でも同じような状況と経過を歩んでいる。

模造品の考案者だけではない。その注文に応じて商品を作る製造者、箱や袋を作る業者、運搬に係る者、販売に携わる者すべて低廉な模造品を中心に生計を立てていたのだ。

そこでは、どんな手を使ってでも儲ける! ほんの些細な隙間にも潜り込んで金に変える! 考えても仕方のないことは考えない! という、貪欲で、したたかで、恥も外聞もない、それでいて時に涙ぐましい生と富へのエネルギーが混沌として渦巻いている。

 

模造品が溢れ返った時期は “商標権” に関する法が無かったのかというと そういうわけでもなく、(他国では分からないが)日本においては既に明治17年に “商標条例” が布告されていた。現在の “商標法” は 昭和34年に改定・制定されたものである。

にもかかわらず、当時から10~20年に渡って模造品が横溢していたのは、商標権や知的財産権への言文がまだ広まっておらず、認識も甘かったということだろう。 時を経て社会生活が何様に安定し、法や社会的概念への認知も進んでゆく中で、いつしか低練度な “パチもの” も姿を消してゆくということだ・・。

後に残るのは、技術の粋を尽くした “高精度な詐欺商品” だけである。

 

近年では アジア諸国における “低練度模造品” も、かつて程の勢いもなく その数も減ってきているという。代わって本道の基礎技術・応用技術の発展は日々著しい・・。

その国ごとの文化の進み具合によって、まるで持ち回りのように繰り返されてゆく “偽物・パチもの” の時代。

文化が成熟するということは、社会が大人になってゆくということでもあり、それは喜ばしいことであると同時に、若気の至り、劣情とでも言うかな “混沌とした熱気” を捨て去ってゆくことでもあるのだ。

 

 

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