今は会長の顔

昭和40年代の子供なら誰でも知ってる(か、どうかは分からないが・・)
Tシャツの首だけ通さずに頭に被って「ジャミラ!」

* こういうやつ 画像は「ロケットニュース24」様からのスクリーンショット

 

憶えておられる方も多いのではないか と思うが、実は私にとってこのスタイル?は「ジャミラ」ではない。「キュドラ」なのである。

キュドラとは『キャプテンウルトラ』に登場した幽霊怪獣、前番組であった「ウルトラマン」登場のジャミラも、非常に印象深い放送回で心に深く刻まれたが、このキュドラもかなり印象に残った・・悪い意味で・・

何せ怖い・・気持ち悪い・・(^_^;)

幽霊怪獣の名のごとく? 人に憑依する、鏡にのみ その正体が映る、という設定が当時初めての知見で背筋を凍らせたし、何にせよタコかイカの干し物みたいな外見、そして重々しい唸り声が恐怖だった。

しかし、あのデザイン、どう見ても後のハリウッド映画「エイリアン」に登場する “フェイスハガー” を想起させるよね? H・R・ギーガーよりも早かったんじゃなかろうか・・?。

ゆうれい怪獣 キュドラ

ンで、当の『キャプテンウルトラ』  それまでのウルトラマンとは異なり、先祖返りというか何というか、巨大ヒーローから一転 等身大ヒーローに戻ってしまった。

まぁ それは良いのだが、 “月光仮面” だの “光速エスパー” だの等身大ヒーローは それまでにも数多くいたが、等身大のまま巨大怪獣と戦うのは しんどないか?と当時思ったものだw。

ともあれ『キャプテンウルトラ』、結構見ていた記憶がある。
毎回、定番のごとく怪獣登場→退治とは微妙に異なる展開に戸惑う。 中盤から頭と手がキノコみたいな “バンデル星人” ばっか出てきて退屈する。 後半一転 毎回怪獣ものと化す。・・と、円谷プロとは毛色の違う映像世界に違和感を覚えながらも、それなりに見ていたように思う。

しかし、一番印象的だったのが・・、主役 キャプテンウルトラ役の 中田博久 氏、・・何というか・・濃い・・、活躍も演技も良いのだが・・顔立ちがちょっと濃い・・。
顔の彫りが深いせいかハンサムな反面、目元がいつも暗くなっていて、それが正義の味方というより、その逆の雰囲気を漂わせている・・。

このルックスのせいかどうかは分からないが、この作品以降 特に特撮ドラマにおいて “悪役” に扮しての出番が多かったのが残念というか何というか・・。

しかし、思うにヒーローを演じた役者さんの中で、後に悪役出演が多い、出演そのものが減るという人は少なからずおられる。 前作 “ウルトラマン” で主人公 “ハヤタ” を演じられた 黒部進 氏 もそうだった。時代劇で悪代官?をされているのを見たときはビックリしたものだ。

続く “帰りウルトラマン ” の “郷秀樹”役 団時朗 氏、 “ライダー2号” 役 佐々木剛 氏 も後の役に恵まれたとは言い難い・・。 ”仮面の忍者赤影” の 坂口祐三郎 氏 など殆ど端役しか回ってこなかった・・。

“正義の味方” のイメージが固定化されてしまい、後の配役に起用されづらいのか、本人も気分を変え難いのか、往々にして正義の味方は転向を余儀なくされがちだ。 それは、本人の資質というよりも彼らを取り巻く環境や、世間視聴者の為せる技なのかもしれない。

ハリウッドの名優 モーガン・フリーマンは、かつて「物分りの良い父親みたいな役ばかりまわってくる、自分はもっと異なる役、下町のルンペンとかポン引きみたいな役でも良いからやってみたいんだ」と言っていた。

贅沢なような気もするが、多少なりとも売れた役者であるならば、その多くが多様な役柄に挑戦してみたいと望むのだろう。 頂点を迎えたは良いがその後の仕事がまわって来ないでは残念なこと極まりない。・・これもまた演劇・芸能界の不運ということなのだろうか・・。

 

キャプテンウルトラ、中田博久 氏は その後、仮面ライダーシリーズで幾多の怪人、ライダーアマゾンで “ゼロ大帝” 、コンドールマンで “ダンガンマー” 、快傑ズバットで “暗闇組組長” など数多くのヒールを演じられ、また、水戸黄門、暴れん坊将軍、桃太郎侍など時代劇でも常連の顔となった。

昭和中盤から60年にわたって映画、テレビドラマを芯から支え続けてきた役者人生だが、その気力は衰えることなく、一昨年には令和仮面ライダー第1号となった『仮面ライダーゼロワン』の第20話にも出演されている。

大城銀之丞(おおしろぎんのじょう)という 大コンツェルンの元会長役、自宅新築のため5億円をポンと出せる豪奢な人物でありながら、家族や人への情も持ち合わせているという、深く重たい役柄を見事に体現、その相貌はベテランという言葉だけでは表せないほどの風格と言えよう・・。 主役も脇役をも超えた人生の “会長” の顔なのである。

 

 

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