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暗号ではない、歌詞である。

これだけでピンと来たなら結構な “ウルトラフリーク” であろう

正式な題名は『ULTRA SEVEN』
歌い出しは「ワントゥ、スリフォワントゥ、スリフォファイシックス、セブン・・♪」
主題歌「ウルトラセブンの歌」のコーラスパートも担当したグループ「ジ・エコーズ」による歌唱である。

番組内挿入歌であるために、前面において取り沙汰されることは少ないが、半世紀を数えた今でも一部のファンに根強い支持を得るテイスティな一曲だ。

以前「ヘンコな子と大幹部」で、子供時代、メジャーな主役よりもアウトサイドな脇役や悪の幹部役が好きだったことに触れたが、好みは番組歌謡にも及んでおり、多くの場合 番組始めに流れる主題歌よりも、終了時の歌(レコードで言うならB面の歌)や、番組内の挿入歌の方に愛着を感じていた。

ウルトラ関連の挿入歌で有名なものには「M−3(他バリエーション有り)」、通称「ワンダバ」がつとに知られており、MATやTACなど防衛隊の出撃をイメージさせるとともに、戦場に向かう男の使命感と葛藤を見事に描きあげていたが、この「ULTRA SEVEN」もスタイリッシュな曲調に夕暮れに溶け込むようなセンチメンタリズムを巧みに融合させていた。

一説には この「ULTRA SEVEN」を基に「M−3」の作曲がなされたとも言われているそうだ。

センチメンタリズム、哀愁、・・ブルーと言おうかワインレッドと言おうか、要するにバラッド系の歌が子供の頃から好きだったようだ。 仮面ライダーシリーズなら1・2号後期の「ロンリー仮面ライダー」が一番だった。 哀愁など知りようもない小学坊主だったが、やはりここでもヘンコな性分が作用したのかもしれない。

 

ともあれ、特筆すべきは半世紀前のアニメや特撮ドラマのような子供向け番組にも、制作スタッフの 並々ならぬ熱意と発想、プロ意識が注がれていたということではないだろうか。

当時、革新的なアニメーションとして制作・放送開始されたものに「ルパン三世」があり、これの主題曲をはじめとしたサウンドトラック群も、時代を超えて愛され続ける曲ばかりだが(ここでもB面「ルパン三世 その2」足もとに〜絡みつく〜 ・・が好きだった)、「ルパン三世」は元々大人向けな作品であった。 アダルティな曲が組み合わされることは寧ろ当然であったとも言えよう。

子供向けの番組を単なる子供だましとせず、特撮スタッフも音楽スタッフも一丸となって真摯に取り組んだからこそ、番組には数十年を経て今に続く生命が宿り続けいるのかもしれない。

『ULTRA SEVEN』の歌唱を担当した「ジ・エコーズ」は、故・尾崎紀世彦氏がおられたことで知られるが、契約上の都合で「ジ・エコーズ」を名乗っており、本来のグループ名は「ザ・ワンダーズ」であった。

裏方的な仕事の方が多く1969年に解散したが、尾崎氏と同じくメンバーだった 朝コータロー(朝紘一)氏は、日立製作所 / 日立グループのイメージソング「日立の樹」(この木何の木気になる木♪)(初期バージョン)を歌われていた方でもある。

 

 

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