キム・カサリ

「キム・カサリ」(1941年9月9日– 1997年6月15日)この名を聞いて「お!」と思われた方はどれだけおられるだろう・・。
私は今回この記事を書くために調べて初めて知った ・・けど、もしかして私だけか?w

ともあれ、こちらの画像を見れば憶えておいでの方、憶えるどころか今でも大ファン!な方も多いのではないかと思われる。

© Kim Casali / loveis cartoon

昭和50年前後くらいからだろうか、雑誌の片隅やファンシーな小物の絵柄として時折見かけるようになった。

大抵のシーンをカップルで登場、そして二人とも裸、スッポンポンのまま日常の一コマ一コマを仲睦まじく描いて見せる その様は、そろそろ「ストリーキング」だの「ヌーディズム」※ だのが流入していた当時の日本でも中々に斬新な世界だった。
(※ ストリーキングとヌーディズムは裸になるという行為以外、志向性は全く異なる)

 

正直、当時はまだ少年でもあったからか、年中裸という描写に違和感を覚え、キャラクターの妙に上を向いたような鼻がピンと来ず、何より少女向けの絵柄に思えたので あまり気にもかけなかった・・。

数十年の時が過ぎ ネットでふと見かけた拍子に「そう言えば あの漫画久しく・・」と思って検索に及んだのが今回のきっかけである・・ のと、もう一つ、併営している イナバナ.コム の方で「水森亜土さんの展覧会」記事を書いたので、それに関連してこちらの方も書いてみようと思い立ったからだ。

 

この歳になって再び眺めてみるとLovely!なのは言うまでもないが、そこはかとなく漂う安堵感のようなものが 何とも暖かく愛おしい・・

年甲斐もないが、まぁ、年齢に関係なく、生涯の伴侶とは(精神的な意味で)かく有りたいと思うばかり・・。

それも そのはず、この漫画に登場するカップルは、作者キム・カサリ(女性 / 旧姓 キム・グローブ)と 夫君である ロベルト・アルフレド・ヴィンチェンツォ・カザーリ(男性)夫婦をそのままモチーフとしたものだからだ。

 

19歳で故郷ニュージーランドを出奔したキムは、オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカを旅して様々な仕事と経験を積み上げていったといわれる。(スゴい行動力)

26歳の時、ロサンゼルスで勤めていた時にロベルトと知り合い、彼が話すハプニングな話題をもとに書き留めた 走り書きのようなイラストが、後に世界へと広まる『Love is ・・』の始まりだったそう・・

彼に渡すメモの切れ端に添えたイラストをキムは後にこう語る
「あれは 日々成長してゆく自分の気持ちを表す日記のようなものでした」・・と

 

© Kim Casali / loveis cartoon

彼女はデザイン会社の受付として働くかたわら、書き溜めた絵を小冊子にまとめて1ドルで販売していたのだが、その才能はもっと広く知られるべきと考えたロベルトによってロサンゼルスタイムスに紹介され、そしてついにメジャーデビューを果たしたのだった。

ニュージーランドに帰郷した彼らはそこで結婚式を挙げ 二人の子をもうけたが、後にロベルトは不治の病に冒されてしまう。

どうしても もう一人子供を望んだ彼らは、ロベルトの精子を保存する道を選んだ。
そして若くして他界に至ったロベルトの死後16ヶ月後、カサリは当時まだ難しいといわれた人工授精と第三子の出産に成功したのだそうだ。

(出典 英語版Wikipedia / Kim Casali)

カサリ、二人の息子ステファノとダリオ、そして第三子 ミロロベルト

生涯を愛と行動力の中に生きた彼女の作品に、ソフトでファンシーなイメージに包まれながらも確固とした想いと人の暖かさが感じられるのは、彼女の人生とロベルトとの日々が脈々と息づいているからだろう。

彼女の作品を総じて表す 『Love is ・・』 これ以上の言葉は必要ないのだ。

 

同じ時代 同じように、日本の地で愛と行動力を想うままに振るった不世出の女史、イラストレーターにして作家にしてJAZZ歌手にして女優でもある「キャッホー!水森亜土」さん の記事は よろしければこちらから!

 

 

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