自分は割と「ヘンコな子」だったように思う
「ヘンコ」とは・・要するに “頑固” とか “偏屈” と解される方言である。
学校(小学校)が終われば皆で集まって外で遊ぶのが普通であった時代、 放課後、家にカバンを置いたら先ずは空き地に・・というのが定番のルートだった。(帰宅せず直結で来る者もいた)
当時は「月光仮面」の名残りもあり、忍者物、軍記物の影響、そして新たに始まった「ウルトラマン」や「仮面ライダー」など “勧善懲悪” の図式が子供たちの中にも明確に残っていた。
気弱で神経質な主人公や、登場人物間の複雑な人間関係などまだ先の話だ。
土管や廃材が佇む空き地に十人ニ十人集まると始まる “戦闘?ごっこ”
敵味方・・というか “良ぇモン(正義の味方)” vs “悪いモン(悪役側)” に別れる。
ワァワァと戦闘の形をなぞっているだけで、実際に手を上げたり棒で叩くというようなことは無いのだが、それでも結構 悦に入って遊んでいた。
最初に “役” の振り分けを行うのだが、やはり “主人公=正義の味方” 役、また “その仲間” 役はやりたい者も多く倍率も高い。持ち回りルールが持ち込まれても、我も力も強い奴がいると中々うまく運ばない・・。
そんな中、自分は役振りで苦労することはあまり無かった。
“主人公” をやりたいと思わないからである。
私がやりたかったのは いつも味のある悪役、もしくは二番手、つまり正義の味方が頼る “参謀” だとか “悪の組織” の中でも “個性的な幹部” だとか、要するに多くの子供が望まない “脇役” 的な役どころを欲していた。
だから 申請するとホイホイその役にありつけたのだ
そう言えば “アジト” のニ階から正義の味方を狙い、逆に撃ち取られて「グワ〜」とか叫びながら階下に落ちる役も一度でいいからやってみたかった。
こんなヘンコな性分だったからか “ヒーローもの番組” の多くでも、主人公よりも個性豊かな “悪役・脇役” の方が未だに印象に強く残っている。
天津敏 氏 の「甲賀幻妖斉」や 天本英世 氏 の「死神博士」、岸田森 氏 演じる「牧史郎」いずれも最高だ!